山口に住む私の父から、「食べるラー油がくいてーよ」(原文ママ)というメールが来た。
調べてみると、世間では桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」(煮え切らない!)というやつが大ブームらしくて、入手が困難になっているほどであるとか。父の方が最近のトレンドに敏感だったのね。近所のスーパーで探してみたが見つからない。売り切れ・入荷時期未定の札が出ていた。
するとおっさんが先週トレランで行った棒ノ折山で食べるラー油らしきものを見たんだと言う。わざわざ山まで行く必要あるのかよ、という疑惑を胸に、一途なホビットのようにラー油を探す旅に出かけたのでした。
4 月 30 日
以前に池袋から西武線に乗り、飯能駅から登山口へ行った記憶があるのだけれど、今回は東京駅から青梅線に乗り東青梅に。あれ、棒ノ折山って埼玉じゃなかったっけ?と聞くと、「東京から入って埼玉に抜けるんだ」と得意そうなおっさん。それ、遠回りでは?
新緑の山を
登って
登って
可愛い春の花々に
ふと足を止め
超えて
超えて
桜が咲いていたりして
満開です。
埼玉川に下ると、沢が現れ
沢沿いに咲く花は可憐なんだけど
だんだん道が荒くなり
丸太の橋を渡り
崖を下り
川の中を何度も横切って
なんかえらいことになってきてますな。
どんくさい私は流れの中にわっさわっさ踏み込んでしまいました。重いしいちいち紐を結ぶのがメンドクサイので普段軽登山では使わないハイカットの登山靴を履いてきといてよかった。
このように岩壁に挟まれた渓谷を「ゴルジュ」と呼ぶらしいです。
やっとのことで
なにか忘れそうになってしまいますが、本日の目的は「食べるラー油」を買うことなんですよね。
どこで売ってるのかと思えば、ダム沿いの車道を歩いて数分のところにある温泉「さわらびの湯」の売店でした。
ゆっくり入浴して身体をほぐしてから購入。
果たしてここまでたどりつくのにあんなに山を超える必要があったのかどうかは未だに疑問ですが、父のリクエストがクリアできてよかった。