2009年1月28日水曜日

くまの花図鑑 ~ ミスミソウ(雪割草)

くまは 3 月の終わりから 4 月の初めごろになると、新潟の山にミスミソウの花に会いにゆくんだ。雪割草とも呼ばれるこの花は、厳しい冬を深い雪の下で耐え抜いて、ようやく訪れた春を喜んでるみたいに、いっせいに花ひらくんだよ。

ミスミソウ (雪割草)RIMG0046

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RIMG0235_01 2007 & 2008 年 3 月末 ~ 4 月初旬、弥彦山、国上山 (ともに新潟県) にて

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くまのカメラでは、青紫の花が真っ青な色に写ってしまう・・・。

 

 

 

 

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色もかたちもいろいろ。

見ているだけで楽しくなってくるんだ。

 

 

 

 

今年の春にも、また会いに行きたいな~!

2009年1月27日火曜日

格闘くまハシモト featuring 鬼怒太くん

ハシモトはくまレスラーを目指して日々格闘するたびくまです。

故・橋本真也選手にあこがれており、はちまきとパンタロンは愛する破壊王へのトリビュート・コスプレなのだ!

プロレス・ファンのおっさんの特にお気に入りなので、出番が多い。そのせいかよく泥だらけになっており、最近はなんだか全体的に茶色っぽくなってしまっている。

そんなハシモトのプロモーション・ビデオをつくってみた!

music 'さらば破壊王・・・ 橋本真也 前奏付き爆勝宣言' by 鈴木修

「いつも心に破壊王を!1,2,3 ハッスルハッスル!!!」

 

そして、節分が近いので 鬼怒川温泉のアイドル(?) 鬼怒太くんに歌ってもらいました。


music ルチアーノ・パヴァロッティ 'フニクリフニクラ'

作曲者 L デンツァ、作詞者 不詳 (田中星児説あり)

これは過去のネタの完全なる焼き直し・・・。

しがないフリーランサーの私は、最近クライアントからの連絡もとぎれ気味で、実は失業しているのではないかという疑惑が常に頭をもたげます。しかしそんな不安を押し殺し、こういうことばかりをしています。それじゃ駄目じゃん(C)春風亭昇太です。

そろそろ仕事を探しに行ったほうが良いかもしれんね・・・・。

2009年1月25日日曜日

くまの花図鑑 ~ ハナネコノメ

くまは、さむーい冬がやっと終わって春風が吹き始めるころに、いつも高尾山にハナネコノメを探しにゆくんだよ。

ハナネコノメRIMG00372007 年 3 月初旬 高尾山 6 号路にて

RIMG0043ハシモトさんの鼻と同じくらいの大きさの、小さい小さい花だよ。見落とさないようによーく目を凝らして探してね。

RIMG0061 あー、春がきたんだなぁー・・・、と思うんだ。

 

<<ハナネコノメの仲間たち>>

ヨゴレネコノメ RIMG0029

キバナネコノメRIMG0067_01

ホクリクネコノメRIMG0129

2009年1月24日土曜日

くまの花図鑑 ~ イワカガミ

くまのすきな山の花を紹介するよ!

イワカガミRIMG0052_01 2007 年 7 月初旬 苗場山にて

初夏のドンデン山や火打山の登山道でも咲いていたよ。

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濃い鮮やかなピンクから、ほとんど白に近いような淡い色のものまであるんだ。

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登山道の脇に咲いているから、すぐに見つかるよ。探してみてね。

2009年1月20日火曜日

くま、雪山に挑戦する




電車の回数券があまっていて、1 月中に期限が切れるから、という理由で冬の八ヶ岳に行くことになった。

最近おっさんは、登山家山野井泰史さんの手記「垂直の記憶」や、彼がやはり日本屈指の登山家である奥さんの妙子さんとギャチュンカンに挑んだ顛末を追った沢木耕太郎著の「凍」、日本における冬山単独行のパイオニアである加藤文太郎氏を主人公にした新田次郎著の「孤高の人」などを読んで感銘を受け、冬山への憧れを募らせていたのであった。

しかし山野井さんも加藤さんも冬山に挑むために努力を重ね強靭な肉体と精神を作り上げた特別なひとたち。私たちのようなど素人が軽々しく出かけてゆけるほど、冬山は甘くない。まずは初心者におすすめという、北八ヶ岳のトレッキング・コースを試してみることにした。秋に八ヶ岳を訪れたときに休憩をとった「しらびそ小屋」のおかみさんが「冬にまた来てね」と言ってくださったのがとても良い感じで頭に残っていたので、しらびそ小屋に泊まり、中山峠を越えて渋の湯に下りるコースをおっさんが計画した。さしたる難所もなく、初心者でも安心して歩けるらしい。

この不景気であまり装備にお金をかけたくないので、できれば手持ちのものを重ね着するなどして凌げないかと考えたのだが、登山用品店で店員さんにアドバイスを仰ぐと「危険なので」それなりの装備を整えてゆくよう諭された。2 人それぞれにゴアテックスのハード・シェルと厚手で速乾性の下着と靴下、手袋、6 本爪のアイゼンなどを購入。かなりの出費となった。アイゼンはめったに使うものではないので手持ちの 4 本爪で大丈夫ではないかと思ったのだが、店員さんによると「最低 6 本爪以上が必要です」とのこと。
下半身については、私は以前日光にスノーシューに行ったときに買って以来一度も使っていない「発熱する新素材」ブレサーモのタイツとスキー・ズボンを圧縮袋に入れて持参し、行きと帰りにトイレで着替えた。おっさんはタイツ+登山用のズボンで行って、登山道に入ったらレインウェアを重ね履きするという。寒そうだからなにか暖かめのズボンを買えば、と勧めたけれどなんとかいけるに違いないと却下された。結局それで寒くはなかったそうだ。
こうして揃えてみると、たった一度だけの冬山行きのためにしてはもったいない投資。「だからどんどん出かけて行こうね」と言う能天気なおっさん。頭が痛い。
そもそも、おっさんが「クリスマス・プレゼント」と称してアマゾンから購入した前田日明の 3 本組 DVD、あれを買ったお金でウェア 1 枚余分に買えたのではないだろうか。


靴についてはいつも履いているゴアテックスの登山靴に雨天用のスパッツを装着。念のため靴下に貼るタイプのホッカイロも持参した。足が冷えると難儀するけれど、雪の中でどれだけ足掻いても靴が湿ることはなく快適だった。ゴアテックス、すごい。私は愛用のストックを持っていく (天狗岳など、本格的に山に登る場合はピッケルが必須だそう)。耳が隠れる帽子と、マフラー、ウェアの下に着るフリースなどは手持ちのものがある。あとは非常食、水筒、ポット。やれやれ。

すべてを詰め込んだリュックはぱんぱんになった。駅の階段をよろよろ降りていると背後に居た若者たちが私のリュックを指して「あれ、すっげー重いんだぜ」と囁き交わしていた。すっげー、重いのです。


1 月 16 日 金曜日。

不安がいっぱい雪山の旅に出発。
バスで最寄駅に到着したらバス停が込み合っていた。ホームにはみ出して電車が停止しているのが見える。どうやら電車が動いていないらしい。そのままバスに乗って山の手線が入っている先の駅まで行くことにした。このとっさの判断が吉と出て、ぎりぎりで新宿駅に到着し、予定通りにあずさに乗ることができた。幸先がいいのか悪いのか。

小淵沢から小海線に乗り換えて松原湖へ。
小海線は秋に車窓からの風景がよい感じだったので、デジカメの動画モードを使用して撮影してみました。




松原湖駅に着いたら、すぐにしらびそ小屋のおかみさんがトラックでお出迎え。冬季はバスが運休になるので、事前にお願いすると 1 人 700 円で送迎してもらえる。同じ列車で到着した、男女 3 人組みの登山者の皆さんと同乗して稲子湯の登山口まで送っていただく。
トリオの皆さんはピッケル装備で天狗岳を目指されるそう。格好いい。

稲子湯のトイレで、履いてきたズボンをスキー・ズボンと履き替えてから、スパッツ、帽子、手袋を装着。深呼吸し、いよいよ出発。


すべてを装着したところ。「イスラム過激派だ」とおっさんに言われる。







先行するトリオ登山者の皆さんは、軽快な歩きですぐに見えなくなった。


私たちは道草ばかり。


どんなに冷たくても、山の空気はやっぱり気持ちいい。




なにかの足跡。細い尻尾をひきずった跡がわかるので、ねずみかな?


見入っていたら、リュックが落っこちて雪に埋まってしまった!水分の少ないさらさらな雪なので濡れません。びっくりした。


おっさんも埋まってしまった。空が青くて気持ちいいそうだ。

雪山を歩いていて気づいたこと。
トレイル以外は雪が深くなかなか腰を下ろして休憩することができない。


丸太につもった雪を払って休憩場所をつくるおっさん。


おいしそうに見えないけど、とってもおいしかったフリーズ・ドライの蟹雑炊。家で準備したポットのお湯はまだ熱く、身体があたたまった。

雪の中をゆっくり、3 時間近くかけて歩いてしらびそ小屋に到着。この工程では、アイゼンを装着しなくても大丈夫だった。


みどり池が凍って真っ白になっていたよ。 天狗岳がきれいに見えた。







しらびそ小屋であたたかいコーヒーを注文。香りがよくておいしい。


天狗岳のむこうに日が沈む。ゆっくり視界が翳ってくる。

ご主人が夕餉の支度をされている傍ら、薪ストーブのそばでおっさんととりとめもなく話をする。
鍋が沸く音、てんぷらの揚がる音、ストーブの薪が崩れる音、ときどき風の音。
山の営みはあまりに静かで、自然と声をひそめてしまう。


心づくしの夕食。ぺろりとぜんぶたいらげてしまいました。

夕食後もしばらくストーブのそばでご主人とお話をさせていただく。
物静かな若いご主人は、しらびそ小屋の風情にマッチしている。
私もおっさんも内気なほうなので、なかなか山小屋のご主人と言葉を交わす機会というのはなかった。貴重な体験になった。



そうして山の夜は静かにふけるのです。

寝るときに寒いだろうな、と思っていたら、宿泊客 5 人分の布団を、炬燵に足が入るように敷いてくれていた。
炬燵を囲んで就寝前に、トリオのうち女性おふたりとちょっとお話をした。
ご夫婦とそのお友達であるという 3 人組みは同じ山岳会のメンバーで、沢登りからロッククライミングまでなさるということ。50 代からはじめられたという女性は山登り 2 年目と伺ってびっくり。運動神経、向上心と根性のある人は上達が早いんだなー。私は 5 年以上山歩きをしているけれど、永遠の初心者だ。

消灯後も炬燵が暖かいので不思議に思っていたら、豆炭炬燵だということだった。懐かしいー、昔祖母の家にありました。

1 月 17 日

夜中風がごうごう吹きすさんでいたけれど、朝には静まり、ただ粉雪が間断なく降っている。

天狗岳を目指すトリオの皆さんは颯爽と早出してゆかれた。
私たちはストーブのそばでぐずぐず。


雪は弱まり、やがて止んだ。だんだん明るくなってきた。
晴れていれば、天狗岳を照らす朝焼けがきれいなんだそうだ。
いつか、見てみたい。


しらびそ小屋の常連さんであるリス。餌台のひまわりの種で朝ごはん中。


小鳥もやってきて、朝はなかなかにぎやかだ。


では、天気も良くなってきたことだし、元気出して中山峠越えに出発。




すべての木がクリスマス・ツリーみたいに見える。


この峰はなんだったんだか。あとでおっさんに聞いてみないと。




きれいだなー、たのしいなー、なんて、このあたりでは思っていた。

登るにつれ、だんだん傾斜がきつくなる。
坂道で足が滑る。慌ててアイゼンを装着すると、びっくりするほど安定した。登山ショップの店員さんに感謝する。
しかしさらに角度をましてゆく道。次第に、息が上がり、足が重くなり、亀のようにのろのろとしか進めなくなる。
そして一番傾斜の厳しい 2 メートルばかりの坂道で、アイゼンを上手に決められず、足場を踏み崩してずるずると滑り落ちてしまう。
どこをどう登ってよいかわからなくなり、パニック。
見かねたおっさん (それまで私のペースに合わせるため後ろを歩いていた) が先に立って登って見せてくれた。しかし、見るのとやるのとでは大違いなのだ。
おっさんにストックを預け、なりふり構わず四つんばいで前進。あと一歩で登りきるというところで再び足をとられる。苦労して登った坂をむざむざ下降。くやしい、むなしい。
峠の天辺はもう見えているというのに。雪がなければ 10 分もかからず登りきってしまえそうな距離だ。
なんだか涙が出てきてしまい、雪まみれで号泣。おっさん以外、誰も見ていなくてよかった、ほんとブザマ。
もう二度と冬山には来ない、私はそもそも山向きじゃないのに、なんでこんなところにつれて来るのー、としきりとおっさんに毒づきながらそれでも登る。そこをクリアしないとどうにもならず立ち往生してしまうから。三度目のチャレンジでなんとか乗り越えることに成功する。
あとはそんなに大変なところないから、というおっさんの言葉を聞き終わらないうちに、くたびれ果てた足が縺れ転倒、再び来た道を滑り落ちる。
おっさん爆笑。いや、笑い事じゃないでしょう。
すっかりテンションを下げつつ、涙にかすむ中山峠を越えた。

本当はこれ、そんなすごい難コースではないはずらしい。山小屋のご主人も「越えられますよ」と太鼓判を押してくれたし。単に私が人並みはずれてどんくさいんだな・・・。

そうして中山峠と死闘をくり広げていた私の頭上および背後には、こんなに美しい景色が広がっていた。(すべておっさん撮影。)






人間とは無関係に、自然は美しいね・・・。

呆然自失という感じで黒百合ヒュッテに到着。
コーヒーと甘酒を注文して休憩させてもらう。
隙間のガードが甘かった袖口と背中から雪が入ったけれど、パウダー・スノーであることと、気温が低く雪が溶けにくいおかげであまり濡れなかった。
くま袋にも雪がぱんぱんに詰まって、くまたちは雪の中から鼻面を出しているような状態。青くなったけれど、雪を払い落としてみるとまったく問題はなかった。

黒百合ヒュッテで日なたぼっこするくまたち。
「ひどいめにあったねー。 」




人心地ついたら、外に出てみた。あらためて、ここからの眺めはすごい。



おっさんは、ここに来る途中の景色が良かったんだと写真を撮りに戻った。ぜんぜん疲れてないんだな・・・。
















こういう景色は、雪の少ない地方で生まれ育ち、スキーなどウィンタースポーツをやらない私には現実離れして見える。我を忘れて浸っているうちに、寒さも不機嫌もいつしか忘れていた。
お昼過ぎたので、ふたたび雑炊で簡単におなかを満たして下ります。
黒百合ヒュッテの入口あたりに、同宿だったトリオの皆さんがいたので手を振る。ご無事でなにより。
下りは快適。道が雪のおかげでなだらかで、アイゼンがしっかり効くので普段の山道の下りよりも楽なくらい。


小さな木が雪に埋もれ、先端だけが十字架のように顔を出していた。


2 時間ほどで無事に渋の湯に到着。
「よかった!生きて帰って来られた! 」

予定では余裕を持って到着し、渋御殿で日帰り入浴するはずだったのだけれども、私が中山峠でじたばたしたおかげでバスの時間までに 20 分しかない! 慌ててトイレでスキー・ズボンを着替え、荷物を手早くまとめてバスを待つ。
家に帰ってくる頃にはへとへと。。。

でも時間が経過するにつれて、なんだか楽しかったような気がしてくる不思議。
登りでのアイゼンの上手な使い方を調べようかな、なんて考えている。
おっさんの思うつぼ。


くまのスノー・トレッキング