「萩・石見空港は島根県にあるんだよ」と妹に教えると、「なんでよ!」と突込みが入った。私たちは今は東京暮らしだけれど、もともと山口県出身。萩といえば、山口県が誇る観光地の 1 つではないですか。なぜ島根の空港が萩を名乗る???「東京ディズニーランド」が千葉にあるようなもの?
しかしあのあたりは悩ましいエリアで、修学旅行で訪れた(うちのおっさんみたいな)人でさえも、「津和野は山口県」とか平気で思っていたりする。(山口は東北にあると思っている人に会ったこともある。)
5 月からロング・バケーション・モードに突入したおっさんがはりきってあれやこれやと目移りしながら計画を立てた結果、今回のくまたびは日本屈指の清流と名高い島根県は高津川にカヤックをしに行くことになりました。そして、せっかくそっち方面に行くなら、と、山口在住の我が父にもお誘いをかけて、後半合流することに。盛りだくさんです。
5 月 7 日
初日に向かったのは「安蔵寺山」(あぞうじさん)。舗装されていない山道をどきどきしながら走ると割と立派な駐車場がありました。
貸し切り状態。
イカリソウ。ここでは赤紫色の花が咲いていました。新潟で見たのは白かったような。そっちはトキワイカリソウだったのかな。
↑ おっさんによるといい匂いがしたそう。私は鼻風邪を引いていたのでわかりませんでした。
この山、とにかく鳥のさえずりがにぎやかでした。時間帯もあったのかな?
そして、歩いているそばから草むらを騒々しく走り抜けてあたふたと飛び立つ姿あり。結構でかい!赤茶色で尻尾に縞がある様子。写真には収められませんでしたが、「雉」だったようです。結構ブザマな様子で飛び立つのでなんだかおかしかった。後で聞いたところによると、雉は助走をつけないと飛べないのであんなじたばたした感じになるんだとか。
そしてこれが本日の目的地、ナラ太郎。その名のとおり、ミズナラの巨木です。
突然、ナラ太郎脇の登山道でトレランを開始するおっさん。
頂上まで上りたかったのですが、スタートが遅かったので今回はここでお昼休憩をして、引き返すことに。
いやー、いい日だ。
再び車で、本日の宿、木部谷温泉 松の湯に向かいます。
途中で学校の校舎を改装したすてきな「オーガニックカフェ・アヤ」に寄り道。私の頼んだチャイは甘くておいしくて、疲れた身体に効くかんじでした。
一方、自慢のお湯は赤銅色。ワイルドな風情の、昔気質な温泉でした。
そして陽気でハイトーン・ボイスでなんだかとてもかわいらしいおかみさんが振舞ってくれた、地のものを活かした味わい深いお料理の数々。
おいしいのに正体がわからない謎の手作り豆腐に、謎の酢の物。種明かしをされて、びっくり。
これは訪れたときに味わって推理してみてください。思いも寄らない工夫がほどこされています。
食堂に飾ってある色紙の中に、「松井秀喜」選手のものがあってびっくり。「松井選手、泊られたんですか?」と聞くと、おかみさんあっけらかんと、 「買ってきたの。松井記念館で」。ずっこけた。
温泉にゆっくり浸かって、初日の夜はふけました。
つづく。