2009年6月29日月曜日

映画「レスラー」

映画「レスラー」を観てきた。

ミッキー・ローク演じる主人公、ランディ ”ザ・ラム” ロビンソンは 80 年代に絶大な人気を誇ったプロレスラー。現在では、家賃を滞納しがちなトレイラーハウスに 1 人住み、スーパー・マーケットで働いて、週末小さな会場で激しい試合を繰り返す日々。ランディの歩く姿、息遣いにさえ、長年蓄積された疲労が滲み出ている。

このランディがなかなかキュートなおやじで (不器用すぎて駄目な人なんだけど)、頼むから幸せにしてやって欲しいと思いつつ見ていたのだけれど、こちらの希望に反して彼をとりまく状況は悪化の一途をたどる。予想はしていたけれど。

<<イメージ画像; くまのストーリーではもちろんない>>wrestler01 

昔ほど身体が動かなくなった、がんばりがきかなくなった、もう若くない、ことを実感し始めるアラフォーの身にはせつない映画でした。

観客の熱狂に応えてコーナー・ポストからマットにダイブする直前のランディの恍惚の表情がやるせなかった。ラスト・シーンのあと、暗闇の中で、すこし泣けた。

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映画が終わったとき、後ろの席の男性が「三沢みたいだな」とつぶやいた。先日リングの上で亡くなった三沢さんと、この映画の主人公がだぶるということなんだろうけれど、家庭を持ち、なにより多くのレスラーや社員を抱える社長という重責を果たしていた三沢さんを、リング以外に生きる場所がなく、(おそらく) リングに死に場所を求めたレスラーと重ね合わせるのは失礼な気がする。

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ただ、何度か見た、若手に混じってリングで闘う三沢さんの肉体と表情は、この映画のミッキー・ロークに良く似た、拭い切れない疲労の色を湛えていた。若い頃に高く飛べた人ほど、老いは重くのしかかるのかもしれない。

プロレスラーは本当に厳しい職業だ。全盛期の華麗さの反面、どのレスラーも、年齢を重ねるほど、日々痛めつけてきた肉体のダメージに苛まれる。それでも闘い続けるレスラーたちの、すべての不器用な生き様が報われるといいな、と思う。

私も、また NOAH 見に行こう。

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映画帰りにしみじみ飲んだハシモト。

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ちなみに自作のタイガー・マスク ↓ がまるで「ネコバス@トトロ」マスクじゃん、と言われてショックを受け、ちょっとだけバージョン・アップしてみたハシモト。ふさふさを付けました。

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